サーミの血
「サーミの血」この作品は、2016年に公開された北欧先住民サーミの少女の成長を描くヒューマンドラマです。
スウェーデンの美しい自然を舞台に、サーミ人であることから差別を受ける少女の困難に立ち向かう姿を描いた感動作。
東京国際映画祭で最優秀女優賞など、多くの賞を受賞しました。最優秀女優賞を受賞した女性は主演のレーネ=セシリア・スパルロクです。彼女は、トナカイを飼い暮らし現在もサーミ人としての生活を送るサーミ人です。監督のアマンダ・シェーネルもサーミ人の血を引いており、本作でヴェネツィア国際映画祭の新人監督賞を受賞しました。
劇中の衣装や小道具などは、サーミ人が実際に使用しているものを正確に再現しているとのこと。
監督、そして主演が物語の中枢であるサーミ人であることから、サーミ人のリアルな物語を感じることができるでしょう。数ある賞の受賞が素晴らしい作品であることを裏付けます。
余談ですが、アナ雪2の架空の民族のモデルとしてサーミが採用され劇中に登場したとのこと。
獲得した主な賞
- 東京国際映画祭
審査委員特別賞、最優秀女優賞 - ヴェネツィア国際映画祭
新人監督賞、ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞 - ヨーテボリ国際映画祭
最優秀ノルディック映画賞、撮影賞
サーミについて
サーミ人とは、ラップランド地方(ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの北部)とコラ半島(ロシア)でトナカイを飼い暮らす先住民族。
「サーミの血」の主な舞台となった1930年代のスウェーデンのサーミ人は劣った民族として差別されていた。
言語はフィンランド語に近い独自の言葉を話す。チェルノブイリ原発事故以降、トナカイの汚染が進み放牧生活が難しくなる。
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